【simpo001】
佐藤:
 どうでしたか、タルタリーノさんの報告は、私もアメリカのシニアネットとは 随分お付き合いというか交流があるんですが、今日のように非常にきめ細かな具体的な 話をお聞きできたというのはこれまでになかった経験です。
 特に私自身は最後におっしゃっていた「情報の時代に知恵をもたらす」という表現が 非常に気に入りました。情報化時代っていうのは、情報はいっぱいありますし技術もい っぱいあって、ひょっとしたら何でもそれでOKかな、と。しかしそれを使いこなす知恵が 無いと我々の社会はどうしようもない、という観点が見事に浮き彫りになっていたよう に思いました。非常に印象的でした。
 そこで、今日ご出席の方々を簡単に、時間も無いのでそれぞれの報告の中で御説明い ただくとして、私の隣からご紹介します。
緑川斐雄さん、シニアネット仙台の理事で、シニアネット仙台のPC教室のとりまとめを しています。
 隣にいらっしゃる方が前葉泰幸さん、宮城県庁の方です。企画部の理事をなさってい ます。今全国でおこなっているIT講習会の政策的な背景ですとか理念に非常に詳しい方 であります。なぜ詳しいかは後で報告の中で前葉さんから直接説明していただきたいと 思います。
 そのお隣が野口正一さんであります。仙台応用情報学研究振興財団の理事長をなさっ ています。昨年インターネット博覧会というのがありましたけれども、それの仙台市の パビリオンが実はありました。そこのパビリオンの代表、取りまとめをなさった方であ ります。今日は専門家としておいでいただきました。
 それからお隣りにタルタリーノさん、ありがとうございました。タルタリーノさんに は私たちの意見交換の一番最後に感想を述べていただくという段取りで進めていきたい と思います。
 冒頭ちょっと段取りを説明しますけれども、大体一人10分で最初3人の方に発言し ていただきます。その後は随時私の権限でですね、指名させていただきながら議論を進 めるということにさせてください。
 それで議論に入る前にですね、今日のタルタリーノさんの報告も含めて、私なりに今 日のシンポジウムを展開する上でのポイントを4つだけ簡単にお話ししたいな、と思っ てます。
 一つはIT、情報技術ですね。これは、非常にさまざまな問題を抱えています。しかし ながら、使いようによっては素晴らしい可能性を私たちの社会にもたらしてくれるとい うことをまず第一に確認したいと思います。
 第二にシニア世代にとって、コンピュータとかインターネットっていうのはまだまだ 難しかったり不親切だったりします。で、ややもするとデジタル・ディバイド、デジタ ル格差といいます、情報技術を使えないために故なき差別を受けてしまうということだ と思いますが、その中心世代にシニア世代がなりがちであるということ。
 第三に、シニア世代がデジタルディバイドの中心世代になるということは、これは私 たちは絶対に避けなければならないということであります。なぜならば、日本のように 急激な情報化と合わせて高齢化が同時に進行している世界っていうのは実はそんなにあ りません。

 ひょっとしたら人類史上初めてかもしれないなって私自身は思っています。 ですから私たちの社会がバランスよく発展していくためには、情報化と高齢化、うまく 受け止めていかなければならないという意味で、シニア世代がデジタルディバイドの、 言葉悪いですが、犠牲者になってはいけない。
 で、第四に、アメリカのシニアネットの例に見られますように、こうした問題を解決 するにはどうやら今までの日本には無い仕組み、ここではあえてNPOということを申し 上げたいですが、アメリカのシニアネットはもちろんNPO、非営利組織であります。で 市民のボランタリーな力をうまく組み合わせて問題解決をしている、この辺をですね、 今日の議論の入り口にさせていただきたいな、と思っています。
 今日は緑川さんに最初にNPOとしてこうしたテーマにどのように取り組んでこられ て、どのような実状にあるのか、問題点とか可能性もあると思いますけれども、その辺 について御報告いただきたいと思います。では緑川さん、宜しくお願いいたします。