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| 遠雷を夏の盛りに聞くときはインド映画の悲劇を思う |
逸朗 |
| 遅蒔きの向日葵なれど処暑に来てのっそりはっきり黄の顔咲かす | 勤 |
| 履きなれし下駄にてすごすこの夏は思いのほかの涼を楽しむ | 直枝 |
| 耳元を遠ざかり又近づきて秋の蚊ひとつ吾を寝ねしめず | 葦乃 |
| やわらかき童女の頬をおもわせる福島みやげの香る白桃 | いさむ |
| 動乱がありても知らぬふりをする白いコスモス俺は好きだよ | シン |
| 大沢温泉の宿の借り下駄カラコロと橋を渡れば水車が回る | 小町 |
| 秋の陽にぬくもる郵便を手渡して赤きバイクは路地を曲がりぬ | 直枝 |
| 京都から帰り来たりて秋刀魚のぬたを喰うこの鮮の味吾のまほろば | 勤 |
| 坂本龍馬の隠れ宿なる池田屋の周辺を飛ぶ塩辛蜻蛉 | シン |
| ちびている桐下駄母は再利用「投げねでいがった |
小町 |
| 路地にひとりリモコン玩具あやつりて童が遊ぶ秋の日溜り | 葦乃 |
| シャワッシャワッと枯葉の歌がついて来るひとり歩める秋の夜道を | 逸朗 |
| 寺社めぐり吾をにらむな仁王様お供え饅頭に見とれていたり | いさむ |
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