シニアネット仙台 米国NPO研修から(1)
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米国NPO研修から(1)

 「シニアのための市民ネットワーク仙台」の推薦を受けて、9月2日から14日まで、米国デラウェア大学主催の「米国NPO研修」に参加しました。デラウェア州と宮城県が姉妹都市州の関係にある縁で、宮城県内のNPO(民間非営利団体)のリーダーや大学の研究者ら15人が招待されたものです。


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資料
(デラウェア大学国際プログラム篠島麻子さん作成)

ニューアーク・シニアセンター

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 デラウェア州ニューアーク市にある「ニューアーク・シニアセンター」を訪れました。「シニアセンター」は、米国のNPOが地域社会とのかかわりでどのような活動をしているかが、よく理解できる事例の一つです。

 このシニアセンターは五十五歳以上の会員制を採用している点が特徴的です。会費は月額10ドル(約1200円)。デラウェア大学と連携しながらセンターを運営していることも、他のシニアセンターには見られない特色です。プールを備えた健康センターが地域の高齢者の健康管理に貢献しています。

 センターの名称と同じNPOが地域の大勢のボランティアと協力しながら運営しています。シニアセンターは毎週月曜日から金曜日までの午前九時から午後五時までオープンしています。会員数は2300人。1日あたり平均して約200人がセンターを訪れるそうです。

 芝生の美しい庭を通って玄関を入ると、幅4mぐらいの広い廊下が緩い曲線を描いて延び、ホテルのロビーのような感じでした。壁には絵画教室で製作された作品が何枚も貼ってありました。受け付けカウンター、ソファセットのテーブル上には、色とりどりのチラシが置いてあります。シニアセンターの活動内容の紹介や各種連絡、イベント案内、行政情報など盛りだくさんです。

 「すべての高齢者のみなさん聞いてください!わたしたちはあなたがたを必要としています」。デラウェア州内のNPOがシニアセンターの利用者に向かってボランティアへの参加を呼び掛けていました。希望者はその場で登録できるようになっています。

 図書室で出会った70代とおぼしき男性が印象的でした。時間が早いせいか、まだだれもいない図書室の窓際にいすを運んで、彼はひとりで静かに本に向かっていました。窓から光が差し込んで、とても気持ちよさそうでした。「写真を撮ってもいいですか?」と話し掛けると、ちらっとこちらを見て、黙ってうなずきました。まるで時間がとまったような静寂に包まれていました。

 図書室の隣りでは「自分史講座」が、和気あいあいと開かれていました。7人の受講生が、同じ年配の先生と一緒に、楽しそうに話し合っていました。この教室に限らず、受講者と先生の区別がつかないのも、シニアセンターならではの風景です。「自分史講座」の人たちはじっくりと自分を振り返ることで、若い世代に何を残そうとしているのでしょうか。

 シニアセンターのメニューの中では、インターネットの人気が高く、週二回の教室では受講希望を満たせないそうです。高齢者向け食事サービス「ミールズ・オン・ウイールズ」も、シニアセンターにとっては重要な活動です。調理場では調理スタッフが3人働いています。食事サービス・コーディネーターのデニース・グロウさんの話では、100人のカーボランティアが交替で、1日約60食、12のコースに分かれて届けます。「会食型食事サービス」も行っていて、昼食時には巡回バスや徒歩で地域の高齢者が大勢集まってきます。

 「ニューアーク・シニアセンター」は、もともとデラウェア大学が土地を提供しました。現在でもシニアセンターの一部をデラウェア大学が研究所として借り、医療・福祉両面の研究に取り組んでいます。こうした研究に取り組む上で、シニアセンターの協力が重要だそうです。(運営委員 佐藤和文)

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