なんでもシネマ
シニアのための市民ネットワーク仙台
Home

メニューマップ画像

シニアネット仙台 会報へのお誘い見出し1(平成16年3月号)

「馬がくれる夢」/なんでもシネマ(19)


 大恐慌時代のアメリカで庶民に希望を与えたのは、公共事業を増やした ニューデール政策ではなく、1頭のサラブレッドだった!

   米国で400万部のベストセラーとなった実話を基にした「シービスケット」(ゲイリー・ロス監督)が公開中だ。心に傷を持った3人の男が、不遇の競走馬シービスケットと出合って再生していく物語。

 男たちの生き様を繊細に描きながら、レースシーンはダイナミック。アメリカ競馬界の名騎手2人を相談役や主要な騎手役でかかわらせ、馬も育成して0頭近くを状況に応じて使い分けたという。迫真のレースは、ちゃんとした裏付けがあって生まれた。

 宮本輝原作の「優駿ORACION」(88年)や昨秋廃止された上山競馬場でロケをした緒形拳主演の「流★星」(99年)が、映画として印象が薄いのは、レースに臨場感がなかったからではないか。

 この映画の凄さは、1930年代のアメリカを概観できる歴史物語でもあることだ。東海岸と西海岸の相克、大衆文化の浸透なども流れを壊さずに盛り込まれている。3人の男からは、親子、夫婦、生き甲斐など、見る者が抱える問題に引きつけていろいろな読み方もできる。2時間30分、濃厚で重層的なこの映画は、大の大人を泣かせもさせる。

 「事実は小説より奇なり」はこれだけではない。がんを宣告された騎手が骨折で廃馬寸前の名馬と復活を果たす「チャンピオンズ」(84年・英国)も実録ものだ。実話を離れてコメディーでは、ジョー・ピトガ監督の「のるかそるか」(89年)が快作だ。八百長情報で大穴を当てたタクシー運転手が、自分の勘を信じて一世一代の勝負に打って出る男気が気持ちいい。競馬場を舞台にしたスタンリー・キューブリックの犯罪アクション「現金(げんなま)に体を張れ」(56年)は幕切れの意外さに拍手。(直)
シニアのための市民ネットワーク仙台
仙台市青葉区一番町2ー5ー12 一番町中央ビル8階
Copyright(C) 1996-2000, Sendai Citizens' Network for Seniors
E-mail:info@sendai-senior.org