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 シニアのための市民ネットワーク仙台のメンバーがSeniorNetのホームページを翻訳しています。SeniorNetの活動状況を紹介することで、日本におけるシニア世代のコンピューター活用環境をよりよいものにすることにつなげたいと思います。SeniorNetとの共同事業の一環で、翻訳・掲載にあたってはSeniorNetの許可を得ています。

「コンピューターとインターネットに対するシニアの姿勢と考え方」
【ENGLISH】
 * **American Society on Agingとの共同で実施した調査研究 ***
(この調査に翻訳にあたっては、著作権を保有するAgeLight InstituteのCraig D. Spiezle氏の許可を受けています)

【背景】
 コンピューター・リテラシーは、あらゆる年代の人々にとって必要不可欠になっている。今日では、これまでのどの時代よりも、コンピューターにアクセスし、コンピュータを操作する基礎的な技能を持つことが、就職に際しても、友人や家族とコミュニケートするという観点からも必須の要因になっている。同様に、ヘルス・ケア、旅行、および個人金融などのために必要な情報を入手したり、政治上のプロセスに参加するためにも必須になっている。

 シニアを対象にした多くのサービスが、投資、退職計画、社会保障、老人医療保険、更には、税金に関する情報サービスまでインターネットへと移行している。コンピューターが、シニアのコミュニティーを発展させ、創造性を高め、就職の機会を広げるエキサイティングな手段であることをシニア自身が理解できるようにする、つまり、「デジタル格差」を解消するためには、シニアのコンピューター技術に対する考え方と取り組む姿勢を理解することが必要である。

 この調査目的は、シニア人口の中で、コンピュータの利用が特定の年齢グループにどのように広く行き渡っているかを測定すると同時に、シニアによるパソコン使用の習慣を知ることにより、コンピュータが、シニアの生活にどのような影響を与えるかを理解することであった。一方、この調査は、シニアのパソコン使用のパターンを理解することによって、行政やNPOが高齢者に対するサービスを開発・提供する際に不使用者が感じている幾つかの障壁を探り出すこともできた。

 この研究では、新しくシニアを50-59歳、60-69歳、70-79歳の3つの年齢層に分けてデータを区分し、US全体の人口比に沿って調整された(注1)。新しい世紀に入り、世界の人口が高齢化するにしたがい、50-59歳の年齢層の人々は、「シニア」として区分されていないことが多いので、この調査では、50歳以上という「シニア」の定義をより正確に反映するため、この年齢層を区分した。

【データのまとめとそこから読みとれる内容】
 米国全体でパソコンを所有している世帯は、おおよそ50%である。しかし、シニアは僅か30%がコンピュータを所有して使用しているにすぎない。そして、このデータから50―59歳の年齢層を除外すると、シニアのコンピュータ所有率は、全人口の所有率の半分より少ない24%に減少する(注2)。この割合は、70−79歳の年齢層では僅かに16%、80−89歳の年齢層では4%以下と急減する。

 コンピュータやインターネットを使用しているシニアは、インターネットを利用してオンラインの物品購入に費やす時間数が最大である。しかしながら、約76%のシニアは、必要性がないと言う理由でコンピュータを使用していない(注3)。

 シニアが大きい割合を示すデータとしては、55才以上の人々が1998年第4四半期におけるコンピュータ購入者の23%を占め、これは1997年からみると150%の増加である(注4)。この増加の主な原因は、就職時の優位性、電子メール、およびインターネットを利用した情報アクセスなどの利便性に加え、1000ドルパソコンの普及と、パソコンの使い易さがより一層向上したことによる。

 コンピュータやインターネットへ取り組む姿勢と利用状況には、シニアの中でも大きな違いがある。調査によれば、シニアは一般的に就職時や社会生活上の分野でコンピュータの有用性を認めているが、不使用者は、使用しない理由として「こわしてはいけない」という強い脅迫感を感じることと、コンピュータやインターネットがどのように役に立つのかが分からないことをあげている。60才以上の人々においては、このような姿勢が、コンピュータをこれまで使用しなかったり、学習する機会がなかったという結果に直接結びついている。

 この調査は、和やかな雰囲気の中でシニアに適するカリキュラムを教えてくれるコンピューター教室がほしいというシニアの要求を、コミュニティーにおける組織・団体、図書館、そしてコミュニティーカレッジが、実現できる機会の極めて大きいことを示している。その上、コンピューター・リテラシーを広め、コンピューター技術へアクセス出来る機会を高めることにより、シニアがコンピュータの利用による多くのメリットを理解できるように、政府機関、非営利組織、および企業は協力していかなければならないことも示唆している。

【調査から分かった主な項目】

●利用状況
 シニアがコンピュータ技術を使用する第一の内容は、職務に関連する作業、または、収入を得るための作業である。一般に言われていることとは反対に、シニアが継続的に就業を望む割合は予想よりもはるかに高い。コンピュータを使用しているシニアは、コンピューター・リテラシーが就職に必須であり、雇用主がこれらの技能を持っている人たちを優先的に採用するであろうことを認めている。その上、シニアが就業しようとする動機としては、就業から直接得られる経済的利益を越えて、社会生活上のメリットや、社会貢献活動への参加、そして自分の存在感が得られることなどと同時に、若い世代の人々と付き合い、彼らを指導する機会が得られることが挙げられている。

 パソコンの利用パターン、利用目的、その結果としてのメリットは、年齢層によって大いに異なっている。パソコンの所有・利用の割合と年齢とは逆相互関係がある。例えば、50-59歳の人々は37%がコンピューターを使用・所有している。この割合は40-49歳と同じである。年齢が高くなると、パソコンの所有・利用の割合が低くなり,60-69歳では31%、70-79歳では16%、80歳以上では4%以下になる。

●パソコン利用の主な作業内容
 60-69歳の33%は職務関連の作業に最も利用している。(50-59歳では39%)。逆に、70-79歳では、職務関連作業に最もコンピュータを使用している人の割合は僅かに12%である。その他、利用頻度の高いものとしては、個人的な通信(36%)、ワープロ(20%)、家庭内の情報処理(20%)である。

●1997年からの変化br  マイクロソフト社が1997年初めに実施した調査と今回の調査を比較すると、次の点で大きな違いが見られる:

 インターネットの利用拡大 ―― コンピューターを使用する第一の理由としてインターネットを挙げた人が13%から20%へ増加した。
 ゲーム、およびエンターテインメント ―― ゲームやエンターテインメントのためのコンピューター使用が、10%から16%へ増加した。この変化は、パソコンのマルチメディア機能が強化されたことに加え、パソコンを使用するゲームの種類が豊富になり、しかも安く入手できるようになったことに起因する。

●取り組む姿勢と認識
・・教育への効果
 平均すると、シニア全体の82%は、コンピューター・リテラシーが教育の効果を高めるために必須であると認識している。この割合は、年齢層別で50-59歳の88%から、70-79歳の74%までの幅がある。

・・就職での優位性
 シニア全体の75%は、コンピュータ技術が就職にとって有利であると認識している。パソコン使用者の87%がこの意見に同意しているが、不使用者は68%の同意である。

 これを年齢層に分けて見ると、50-59歳の82%、70-79歳の65%がこの意見に同意している。25,000ドルおよびそれ以上の収入を得ているシニアでは、コンピューター・リテラシーの重要性を認識する割合が81%に達する。

 シニア全体の71%が、雇用主はシニアの採用に際しコンピュータ・スキルのあることを有利に判断すると見ている。そして,コンピューター使用者の77%がこの意見と同じであるが、不使用者の同意する割合は67%である。年齢層では、50-59歳が75%、60-69歳の69%、70-79歳では67%が同意見である。

・・個人生活 ? 社会生活上のメリット
 コンピューター・リテラシーの有用性に対し回答の多かった項目は、経済的利益(69%)、文化的知識(67%)、自立生活(52%)、および社会生活上のメリット(46%)である。コンピュータ使用者だけをみると、これらのパーセンテージは、それぞれ76%、74%、60%、47%と高くなる。

・・トレーニング
 コンピューター使用者(89%)および不使用者(83%)のいずれも、図書館やコミュニティーカレッジは高齢者がコンピューターをより深く学習するために最適の施設であると強く感じている。そして、回答者の70%が、シニアだけに限定したプログラムやクラスをより多く提供するよう希望している。

・・学習への関心
 70-79歳の82%は、コンピューターを学習することにまったく興味を示さなかった。その主な理由として、必要性がない、コンピューターで何ができるかが分からない、シニアが使いやすい学習環境がない、ことを挙げている。

・・コミュニケーション
 回答者の63%は、コンピュータの使用を学習する第一の理由として、他人とコミュニケートできることを挙げている。コンピューター使用者と不使用者に分けてみると、使用者の80%、不使用者の52%が、コンピューター・リテラシーとしてコミュニケートすることが最も重要だと考えている。

 自分の家族の中で一人以上の家族や、自分の親しい友人がコンピュータを使用しているシニアの85%は、コミュニケーションが重要であると考えている。

・・不使用
 コンピューター不使用のシニアの中で、これまでコンピュータを全く使用したことがないシニアの割合は、70-79歳が86%、60-69歳が68%、50-59歳が64%である。コンピュータの知識や使用経験のないことは、パソコン学習への興味がないことと相関がある。

◎ シニアの42%は、コンピュータを使用しない第一の理由に「こわしてはいけない」という一種の脅迫感を挙げている。

◎ 不使用者の72%は、コンピュータやインターネットを使用したことがないにもかかわらず、必要性がないのでコンピュータを使わないと回答している。この回答と、回答をした人々の所得水準とは相関が見られない。また、この回答した人々は、自分以外の他の人々にとってコンピュータ・スキルは重要であると述べている。

・・サービス
 シニアは、いくつかのコンピュータ・サービスが1から10までの評価点を用いると、8、9あるいは10(非常に有益)であると回答している。シニアの47%はトレーニング・プログラムを、43%はホーム・サービスを有益であると評価しているが、同時に、42%は終業後の電話サポートが必要であると回答している。また、シニアの中でコンピュータ使用者の53%、不使用者の41%が、シニアにとって最も有益なサービスは、高齢者のインストラクターが、高齢者用に設計されたカリキュラムを教えるパソコン教室であると回答している。

【回答者の統計データ】
◎ パソコン知識:初級者50%、中級者33%、上級者16%
◎ 性別:女性65%
◎ 平均年齢:62.7歳
◎ 学歴:大学卒52%
◎ 就業状況:退職者または無職62%、フルタイム勤務者29%、パートタイム勤務者9%
◎ 平均年収:41,700ドル。その中30%が25,000ドル以下。パソコン使用者平均年収:50,700ドル、パソコン不使用者:34,700ドル。

【集計・分析方法】
 この調査はAmerican Society on Agingとマイクロソフト社の資金提供により企画され、ワシントン州、シアトルを本拠地とする独立のマーケットリサーチ会社であるリサーチ・デパートメント社が608人を対象に,平均22分間の電話インタビューによって実施された。誤差範囲は、95パーセント信頼水準で、+/-2.4〜4.0%である。

【より詳細なインフォメーション】
マイクロソフト社のホームページwww.microsoft.com/seniors を参照するか、またはseniors@microsoft.com に電子メールを送り問い合わせる。

(注1) 当初、この項目で80-89歳の年齢層データも含める計画であったが、統計上意味のあるデータが取れなかった。 (注2) 50-59歳の年齢層は就業している割合が極めて高く、その結果、職場でのコンピュータ使用割合や,インターネット利用のメリットを享受している割合が高いので,この年齢層のデータを含めると「シニア」のデータを著しく歪めることになる。
(注3) Zona社リサーチ - 1999年2月
(注4) 出典 - マイクロソフト社による上位10の消費者PCブランドを基にした1998年エンド・ユーザーPCリサーチ。
(注5) 所得年収は、給与、退職手当、社会保障年金、および投資収益を含む。
                                  


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